マムートのトリオン スパイン50を厳しくレビュー

マムート トリオンスパイン50のピッケルキャリング

トリオン スパイン50本来の使用用途はアルパインやクライミングだという事を理解した上で、読んで下さい。このレビューではあくまで、「バックパッカーが50L程度のバックを探している」という方の視点から書きました。

バックパックの選び方からという方は、リンクも覗いてみて下さい。

私にとってのマムート(Mammut)とは

1862年にスイスで設立され・・・なんてことはググれば良いので端折ります。

とりあえず、マムートは有名なマウンテンブランドの一つです。ロッククライミングを愛する私の耳にも頻繁に入ってくる名前ですし、ビレイデバイスのSmartは特に有名です。自分もマムートのヘルメットやロープ、ダウンジャケット等持っているし、個人的にはお気に入りのアウトドアブランドの一つです。つまり何が言いたいかというと、マムートが大好きだということです。

レビューを要約

1つ上の章で書いた通りマムートLOVEな私ですが、残念ながらトリオン スパイン50は駄目でした。理由を簡単に箇条書きすると、以下のようになります。詳しくは後ほど。

ただし、Amazonのレビューなどだと気に入っている方も多くいるので、あくまで私個人の意見ということを忘れずに。

  • とにかく重い
  • とにかく硬い
  • 伸縮性がない
  • ショルダーハーネスのポケットサイズが超微妙
  • ウェストベルトのポケットサイズも超微妙

トリオン スパイン50の良い点

使用用途によってはトリオン スパイン50が良い場合もあると思うので、まずは、良い点から掘り下げていきます。

バックパックのマテリアルが頑丈

Nylon Cross Ripstopを採用しています。「Rip」は裂ける、「Stop」は防止。ナイロンを格子状に組むことで、破れやほつれを起こしにくくしており、軍隊などでも採用されています。本格アウトドアには多い生地ですが、実際頑丈で、クライミングなどのときには間違いなく信頼できる生地感です。

Active Spine Technologyを採用

マムート トリオンスパイン50のActive Spine Technology

Active Spine Technologyを簡単にいうと、背骨のような動きを再現することで、身体を動かしやすくする技術です。マムート公式サイトに以下のような記述があるので、参考までに。

特許技術Active Spine Technologyを備えたサスペンションシステムと一体型高さ調節システムにより,肩と腰の動きが妨げられず,より自然な歩行を可能にします。また,重装備でも歩行時の荷重伝達を最適化

マムート公式サイト

開口部がとにかく大きい

これはアウトドアらしく、フロント部分をパックリ開くことができ、おかげで、荷物の整理や底に置いたアイテムも簡単に取り出すことができます。私は、このタイプは使い勝手がいいので好きです。

背面のサイズ調節ができる

マムート トリオンスパイン50の背面サイズ調節

値段の高めのバックパックに多い機能です。M、L、XLがあり、調節にコツはあるものの、マジックテープ式などではないので安心感があります。

登山アイテムをセッティングしやすい

マムート トリオンスパイン50のストラップ
マムート トリオンスパイン50のクリップ用ストラップ

さすがは、タフな環境での活動を意図して作られただけあり、充実しています。他にもあるかと思いますが、ざっと見た感じでは以下のような仕様がありました。

  • ポールキャリア
  • ピッケルキャリング
  • ロープ固定用ストラップ
  • クリップ用のストラップ

コンパートメント内の収納充実

マムート トリオンスパイン50のコンパートメント内収納

コンパートメント内の収納に関しては、バックパックによってかなり差があることが多いです。その中でもトリオンは、しっかりと小分けにできて便利な部類に入ります。

トリオン スパイン50の悪い点

残念ながら、この章が本記事のメインとなります。あくまで個人の意見なので、ご了承下さい。細かいところも色々あれど、ここでは私がバックパックに求めるものの基本と照らし合わせていきます。

バックパックが重い

とにかく重い・・・。2,200gもあるので当然ですが、恐らく部分的に補強されている生地と、Active Spine Technologyが主な理由だと思います。普段使いはとてもじゃないけど、割に合いません。

表面生地が伸縮性にかける

ピッタリサイズ感すぎて、ストラップでコンプレスする必要があるのかというくらいピチピチです。よく、50+10Lといったバックパックを見かけますが、本当にこれに50Lの容量があるのかすら正直疑問です。

逆に言うと、荷物がほとんどなくても整形できてるとも言えるのですが。

ポケットのサイズが全体的に微妙

主に外ポケットは3箇所あり、上蓋(トップ・リッド)と、ウェストベルト、そしてショルダーベルトにあります。ただこのサイズが本当に微妙で、スマホは入らないし、小物入れほど大きくないしで使いづらいです。そして、生地が硬いので頑張って広げることもできません。

ショルダーハーネスとウェストハーネスが超硬い

硬い、硬い、硬い・・・。ぴったりちょうど、ラッキーでフィットする人は良いかもしれませんが、そうでないと大変。積載量が多い日には食い込んで、擦れて痛いです。色々なバックパックを使ってきた私ですが、ここまで硬くする必要がどこにあるのかとても疑問です。

マムート トリオン スパイン50のまとめ

マムート トリオンスパイン50の全体

今回は、専門的な話はできるだけ避けてレビューをしてみました。話の中でも書きましたが、クライミングや冬山登山、アルパインスキーといったエクストリームスポーツ時には良き相棒になってくれると思います。

しかし、トリオンはやはり使用用途が絞られる独特なバックパックであり、バックパッカー目的やアウトドア初心者などが購入すべきバックパックだと、私は思いません。
最後になりますが、50Lらへんで最近のダントツお気に入りはHaglofs Strova 55。後は、カリマーRidge 40です。

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